腸閉塞と賃貸アパートと日々生活

在宅ワークでゆるく働きながら、家庭菜園を楽しむ1児の母。腸閉塞になりやすいです。

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梅干しに賞味期限はない

おはようございます。

「梅干しに賞味期限はない」

90歳のおばあちゃんが言っていた言葉です。

土鍋からお米の話になり、今朝作った日の丸弁当から梅干しの話が浮かんだので今回は梅干しにまつわるエピソードをお伝えしたいと思います。

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梅干しを漬ける

以前老人ホームに勤めていたのですが、毎年梅雨の時期になると入居者と一緒に梅干しを漬けていました。昔から馴染みのある梅干し作りは老人ホームでは大人気のイベントでした。

みんなで梅を洗ってヘタを取ったりと「梅仕事」をしている間に、梅干しの塩分の話となり、昔の梅干しはかなりしょっぱかったそうです。

調べてみると、昔は保存のために塩分濃度が多く、20%くらいの塩で漬けていたようです。「梅干しは誰でもうまく漬けられるから失敗すると不吉なんだよ!」と入居者より教わり、怖くなって毎年昔ながらのしょっぱい20%の梅干しを漬けていました。

梅干しにカビが生えるのは不吉?

「梅干しにカビが生えた家に不幸があったから梅干しを漬けない」と参加されない方もいました。老人ホームで梅干しにカビが生えることは絶対にあってはならない!と衛生面にかなり気をつけながら漬けていました。

煮沸消毒した瓶にアルコールも少々加えて20%の塩分で管理したので毎年無事成功して一安心。不安に思っていた入居者も一口食べると懐かしさから、たくさん欲しいといってもらえました。

梅干しの賞味期限とは

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梅干しの賞味期限っていつなんだろう。

半年以上は漬けないと塩のしょっぱさが残ると聞きました。確かに半年以上漬けて、1年もすると味がまろやかになり美味しい梅干しとなりました。

美味しく食べるまでに1年かかると、食べる期間も短いのではないか?とスーパーでしか買ったことのない人間は考えてしまいました。しかし入居者曰く「梅干しに賞味期限はないわ。」とのこと。ほんとうに?

インターネットで調べてみると、確かに江戸時代から漬けてある梅干しがあるとの記事もあったり、ちゃんと漬ければ数年どころか数十年も食べられる食べものがあることに驚きました。そもそも昔の人は賞味期限という概念はなく、ちょっとカビが生えたら食べないとか自分の五感を最大限に活用して食べていたんだろうなぁ。

 

梅干しにまつわるステキな思い出

入居者のおばあちゃんが、「お父さんの手は大きくて紫蘇の色が出たけど私の手では色が出なかったの。紫蘇は手を嫌うんだよ」と教えてくれました。『紫蘇は手を嫌う』という言葉をその時初めて聞いて意味がわかりませんでしたが、塩を入れて赤紫蘇の色を出すために、微妙な力加減が必要で難しいので手によって色の出かたが違うとのことです。そんな力加減があることにも驚きましたが、私はその方が教えてくれた『お父さんの手』という言葉が心に響きました。

その入居者の方は90代なので、おそらくその方が子供の頃だとすると70年以上も前のお話。強くてたくましいお父さんの記憶を話してくれ、2人で「梅仕事」をしている姿を勝手に想像すると嬉しくなりました。70年以上も前のことをついこの前のことのように話す温かい家族の記憶。何十年経っても色あせない日常の生き生きとした一コマが梅干しを通して思い出されたのだと思うと、本当に大切な事は日常の中にあることを教えてくれたような気がしました。

最後に

梅干しにまつわるエピソードは一人一人話が尽きないくらいたくさんあり、それほど日常に溶け込んでいた食材であることを知りました。しかしそういた食べ物の記憶の中には、いつも素敵な家族や友人との思い出が一緒に詰まっているのです。食事を食べること、人とのつながりや家族を大切にしていきたいなぁと思ったのでした。

日の丸弁当からもわかる日本人にとってのソウルフードである梅干し。

一粒一粒大切に今日もいただきたいと思います。